ハサミ児童に平手打ちした教員の体罰認定と、中国の故事

ポッケポッケ

ハサミの刃先を人に向けた児童の「頬を平手で叩く」指導 小学校で体罰1件認定 熊本市

(RKK熊本放送)


熊本市の体罰等審議会は、児童の頬を平手で1回叩いた小学校教諭の行為を体罰に認定しました。

とのことです。


授業中に、児童がハサミを他の子に向けたときの具体的な状況や、

日頃の様子はわかりませんが、仮に緊急避難的な要素があっても、
平手打ちはそれとは無関係ですから、形式的には体罰は体罰です。

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「司馬温公の甕(かめ)割り」という、中国の故事があります。


司馬温公が子どもの頃、貴重な水をためてある大きな甕の周りで、

友人たちと遊んでいたところ、1人が甕に落ちてしまった。

このままだと、落ちた子は溺れてしまう。しかし、割ってはならない大事な甕。

司馬温公は、父親に叱られるのを覚悟で、大きな石でこの甕を割り、友人を助けた。

父親は、大事な甕を割った温公を叱るどころか褒め、命の大切さを教えた。

そんな逸話です。


大切な甕を壊してはならないと、子どもたちは普段言いつけられていた。

言いつけやルールは基本的には守るもの。

ですが、いざという時には、ルールを破るという判断や、

どのタイミングで破るか、という判断力も必要です。


今風に言うなら、例えば、

横断禁止の道路に、小さい子どもが飛び出した。

車が頻繁に行き交う道路。このままでは、子どもが車にひかれてしまう。

歩道にいる人がとっさに車道に行き、子どもを歩道に連れ戻した。

これは、横断禁止の車道に入ったのですから、道路交通法違反です。

では、車道にいて、いつひかれるかわからない子どもを、歩道から見ている方がよかったか?

それと同じですね。


ハサミの件では、もし教員が、ハサミを持っている児童の腕を叩くか、ひねり上げて、

緊急避難的にハサミを手から離させた、という場合ならどうでしょうか?

腕を叩いたりひねったりすれば、体罰ですが。

この場合でも、体罰認定しますか?


2011年の東日本大震災のときには、軽トラックの荷台に人を乗せて、津波から避難した事例が複数あります。

命の軽トラ あの日 わたしは(NHKアーカイブス)

東日本大震災における警察活動の検証(警察庁)

消防団の活動事例と地域の防災力(消防庁)

荷台に人が乗るのは、厳密には道路交通法違反ですが、

法をきちんと守って、津波避難ができない方がよかったのでしょうか?


本質的に何が大事なのでしょうか?

教員の言動を、機械的・形式的にチェックすることだけに躍起になって、

本当に大事なことが隅に追いやられている感じがします。

宿泊施設で急に月経(生理)になった女子児童

ポッケポッケ

かなり昔の話ですが、学生時代に、ある宿泊施設でアルバイトをしていた時のこと。


小学校(高学年)の学校団体も宿泊することがありました。
和室だけの施設だったので、1部屋に数名の子どもたちが泊まる形です。


ある朝、子どもたちが泊まった各部屋の清掃やシーツ交換に回っていたところ、
布団のシーツが赤く汚れているものがありました。


就寝中に、急に月経(生理)になったのでしょう。その子も戸惑ったでしょうね。
下着も体操着(多分、体操着で就寝していたと思う)も、汚れてしまったはず。


先生方がどう対応されたかや、周りの人たちの事後フォローがあったのかどうかまでは、

わかりません。

家に帰ったら母親にどう話すだろうか、母親はどんな言葉をかけるだろうか、
同室の女の子たちに、からかわれたりしなかっただろうか、
などということも、片付けながら考えていました。

楽しみにしていた、思い出に残るはずの宿泊行事だったでしょうに・・。


小6女子に配られた「生理が来ていますか」の調査 子どものプライバシーはどう守る? 戸惑う母のモヤモヤ
(AERA with Kids+)


この記事を見て、昔のことを思い出した次第です。


記事は、子どものプライバシー保護と、学校側はどこまでそのプライバシーを把握すべきか、どう対処すべきか、という視点で書かれています。

健康調査票の「生理が来ていますか」という文言(表現)に疑問を呈していますが、確かにストレートな訊き方ではありますが・・。


学校側には、生理が始まっているのはだれかを把握するよりも、「だれにでも起こりうること」として準備しておいてほしいですね。

とも書かれていますが、(これは屁理屈になるかもしれませんが)それは、健康面の問題に限らず、

行事中に、大地震が起きるかもしれない、列車が止まるかもしれない、バスが事故にあったらどうする?、ホテルに不審者がいたらどうする?、食中毒が発生したら・・など、

あらゆる事態を予め想定しておくように、という考え方と同じだと思いました。

ある程度、ポイントを絞った対応をしたい、というのが上の調査の趣旨だと思うのですが。


入浴や活動を柔軟に調整できるようにしておく。それだけで十分対応できると思います。「生理が来ている児童だけ特別扱い」ではなく、だれもが安心して過ごせる体制をつくることが大切です。

それができるようなら、やっているのではないでしょうか。


生理は隠すことではありませんが、「話したくない、知られたくない子もいる」という前提を知り、その気持ちを尊重してほしいと思います。

それでは、急な月経でも、もし本人が自分で対処しようとしたら、それでいい、ということになりますが、いいのでしょうか?

記事の論調に自己矛盾があるような感じがします。


ただ、大勢の子どもたちがいると、いろんなハプニングが起きてもおかしくないので、ハプニングに備える心構えというのも、教員には必要ですね。

東京都のカスハラ防止条例~学校にも適用ですが

ポッケポッケ

東京都のカスタマーハラスメント防止条例を受けて、都教委がカスハラ対策の骨子案をまとめたそうです。


高圧的保護者の面談は「原則30分」、やり取りは「通話を含め録音」…都教委の学校カスハラ対策案

(読売新聞)


東京都カスタマー・ハラスメント防止条例(令和6年10月11日 条例第140号)


カスハラ防止条例がまだない地域よりはマシでしょうが、学校現場でのカスハラは全国どこでも共通の問題だと思いますので、都道府県単位の条例ではなく、国が「公教育における秩序維持に関する法律」というような法律を作って、真面目に誠実に働く教員をカスハラから守る必要があるのでなないでしょうか。

立法に時間を要するようなら、文部科学省が「公教育における秩序維持の徹底について(通知)」のような通知を発出すればいいのでは?


都教委のカスハラ対策案では、保護者対応(面談)に関しては、

1回目はどうとか、2回目は・・とありますが、何か機械的な感もあります。

対応の基準を設けないといけない、ということなのでしょうけれど、もう少し柔軟であってもいいと思います。


真っ当なことをしている人たちは、(教員に限らず)守られるべきです。

カスハラ対策を確立しても、良識ある親御さんは何も困らないでしょうね。

正当な苦情や要望までを否定するものではありませんので、これまで通り、学校側に伝えればいいでしょう。


どこかの記事に、教員はサンドバッグ、などと書いてありました。

教員も人間ですから、耐えられる限界というものがあります。

何でもかんでも学校や教員に要求すればいい、というものではないでしょう。

限界を超えて、教員が不調をきたせば、そのしわ寄せは、最後は子どもたちへ行くのですから。